20190907〜Program17... ラファエル・カラーチェ/マンドリン協奏曲 第1番 第1楽章
マンドリンを演奏する人なら知らぬ者なしと言われる、カラーチェ ファミリー。その中でもラファエル・カラーチェ(Raffaele Calace, 1863年12月29日 - 1934年11月14日)は楽器制作だけでなく演奏家、作曲家としても成功し、世界中にマンドリンを普及させました。
祖父ニコラが始めたギターの制作を父アントニオが引き継ぎ、リュートとマンドリンの制作で名を馳せたのは19世紀中頃でした。その息子であるラファエルは17歳で父を失なった後、いよいよその魅力にとらわれ、ついに70年の全生涯をこの発展に捧げ、製作はもちろん、作曲に、出版に、演奏にと、その多彩な才能を多方面に発揮しました。
生地ナポリのナポリ音楽院で作曲を学び180ほどの作品を残し、楽器製作においては、マンドロンチェロをリュート(カンタービレ、またはモデルノ)に変え、自らの作曲と演奏によってこの楽器の独奏・合奏性を確立、さらに、マンドリンには独自の研究・工夫を重ねて“クラシコタイプ”を完成、カラーチェ工房は現在でも最高級のマンドリンメーカーとしての名前を誇っています。演奏においては、マンドリン、リュートの演奏ではイタリアはもちろん、ドイツ、スイス、イギリスで数々の成功をおさめ、大正13年には来日し御前演奏をおこないました。
彼の作品は、まさに"マンドリンのシューベルト"とでも呼ぶような美しいメロディラインを持ったもので、マンドリン特有のトレモロ奏法を存分に生かした胸震わせる音楽です。今回は、マンドリンsoloとピアノ伴奏形式のマンドリン協奏曲をおききいただきます。
写真 上:ラファエル・カラーチェ 中:カラーチェ ファミリー 下:来日時に武井ファミリーと
#ラファエル・カラーチェ #カラーチェ #クラシコタイプ
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